思えば今までの人生で、選択に迷ったことはないような気がする。
小学校から私立に通い、 兄がやっていたソフトボール部に入りたいと言った記憶はあるのに 、なぜかバスケ部に入っていた。
ありがたいことに、 迷う暇なくなんとなく進むべき道はいつも用意されていたのだ。 そしてその道が間違ってることはなかった。
大学も最寄駅の向かい側の大学に行くものだと、 そんな気がしていた。
しかし、 2年先に上京した兄の姿を見る度に、 自分も東京に行きたいと思った。
初めての感覚だった。
引っ込み思案で出来るだけ普通でいたい。 そんな私が東京で一人で暮らしたいと言う。両親は驚いただろう…。
超がつくほど過保護な母だったが、 東京行きはすぐに了承してくれた。
東京での生活は初めてに溢れていた。
これからなんでも出来る! そんな気分だった。
しかし、サークル選びは難しかった。
そんな時、 同じ学部の子にフリースタイルバスケサークルの存在を教えてもら った。
フリースタイルバスケ?なにそれ?
1回目の体験会を終えたとき、迷う事なくここに入ろう、 と決めていた。
こうして出会ったフリースタイルバスケは私に様々なことを教えて くれた。
あの時、 直感でこのサークルに入ろうと決めることができた自分に、 東京行きを了承してくれた両親に、感謝したいと思う。
引退してめっきりボールを触ることがなくなっているが、 これからも後輩たちの活躍を楽しみにフリースタイルバスケに携わ りたいと思う。
writer:chacky